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鴨川でスローライフ始めてます 棚橋 健

私は今、千葉県鴨川市で自給自足のための畑を借りて自然農をしています。

自然農を始めたきっかけやこれまでの経緯、鴨川での生活などをお伝えします。

鴨川移住のきっかけとなった林良樹さんたちが取り組む天水棚田にて。
 

<自然農に挑戦してみようと思ったきっかけ>


ナマケモノ倶楽部に入会して、多くのキーワードや言葉、書籍やDVDを教えてもらいました。その中で自分にとって一番衝撃的だったのが、地域通貨の「ナマケ」にも印刷されている北米先住民クリー族の次の言葉です。


「人が最後の木を切ってしまった時

人が最後の川を汚してしまった時

人が最後の魚を食べてしまった時

その時! 人は気づくだろう、

お金は食べられないということを」


私は、確かにそうだよな、と思い、まずは食べ物だ!と単純に閃きました。程なくして、ナマケモノDVDシリーズ「川口由一の自然農というしあわせ」を見て感動して、野菜を作るなら無肥料無農薬の自然農でやってみたいと思うようになりました。



<思い切ってみたけどあっさり>


仕事が嫌だというより、自然農をやってみたい、半農半Xのライフスタイルをしてみたい、と農的な暮らしに憧れを持ち始め、3年前に26年間勤めた千代田区役所を思い切って早期退職しました(Xに公務員という選択肢はなかったです)。


退職することを上司に伝えたところ、今後はどうするのか?次の仕事は決まっているのか?などということは一切聞かれず、じゃあ職員課に様式があるから届出を出すようにと言われ、もう少し引き留めてくれても・・・(笑)と思いました。なんだかんだ言って、やはり安定している公務員を辞めるのはもったいないという思いはほとんどなく、Xもすぐに見つかるだろうと、なんか晴々した気分でした。

無農薬の畑で育てている野菜たち。左からミニトマト、枝豆、錦糸瓜



<なんで鴨川なのか?>


お名前は知っていたのですが、4年前に善了寺で開催されたキャンドルナイトイベントで初めて林良樹さんの話を聞いて、感動しました。一度鴨川に行ってみたいと思っていたら、ナマケモノ倶楽部が林さんの集落でやっている棚田オーナー制度のオーナーになっていることを知って、その次の5月から参加し始めました。


数年前に鴨川自然王国の田植えに参加して以来の鴨川や田植えは、全てが素晴らしかったです。その当時はまだ区役所の職員として勤務していて、職場の先輩に「鴨川で仲間とお米づくりをしてるんです」と話したら、なんと、その先輩の実家が鴨川で、庭を使ってないので使っていいよ、と言ってくれたのです。渡りに船!とはこういうことで、林さんのところに行きつつ、先輩の実家の庭で畑作業をするようになりました。

写真左から:畑にて菊芋の高さに驚く。加茂ナスができた! コットンボールが弾けるのを待つ。



<完全移住までは二拠点居住>


早期退職して2年間は同じ千代田区役所の再雇用職員として月に15日勤務していました。そして、毎週土日に鴨川に来て、野菜作りをする予定でした。最初は順調に毎週行っていて、民宿やホテルに泊まっていたのですが、宿泊代もかかるしその度に予約するのも面倒だったので、林さんに大家さんを紹介してもらい、平家を借りることにしました。二拠点居住の始まりです。


ところが、東京でX探しをしていて、起業塾に通ったりイベントに行ったりしていたため、2週間に1回、月に1回となることもありました。


また、始めた当初は自然農の原則である「耕さない」「雑草を敵としない」を勘違いして、全く耕さず草取りもせずに種をまいて育てていたので、1年間ほぼ何も収穫できずに終わってしまいました。自然農でも最初は草を採ったり畝を作るために土を触ったりする必要があるのです。


そしてまた心機一転再開しようと思ったのですが、イノシシが畑を荒らしまくってしまい、戦意喪失。そうこうしているうちに夏が来てしまい、秋から再度挑戦しようと思った矢先、今度は大型台風に襲われました。台風直撃の当日、たまたま鴨川にいたのですが、台風が通り過ぎるまで生きた心地がしませんでした。


再雇用職員の任期も終わり、さらに起業を模索しようと思い、いったん鴨川での生活を中断しようと思ったのですが、たまたま鴨川で月1回自然農とパーマカルチャー を教えてくれる講座が開講されると知り、それに参加してみることにしました。そして、うまくできなかったら、断念しようと思ったのです。


講座は3月に始まったのですが、それからすぐにコロナが大問題になり緊急事態宣言が出されてしまいました。再雇用任期が終わり、完全にフリーになったと同時の出来事で、二拠点居住を続ける意味がだんだん薄れてきて、鴨川への完全移住を決めました。


<鴨川での生活とこれから>


今年の6月から鴨川で生活しています。自然農とパーマカルチャーの講座で教えてもらったことを畑で実践していて、100種類近くの野菜が実ってくれてます。自給自足にはまだまだですが、野菜が無肥料無農薬で育ってくれることが実感できて嬉しい限りです。


これからやっていきたいことは3つあります。1つ目は、自分の畑を持って(借りて)多くの人にきてもらう。今借りている場所は他の人に来てもらうことができません。なので、自分が自由に使える畑を持って(または借りて)、多くの人に来てもらいたいです。フカフカの土にして、素足で歩ける畑が理想です。多くの人に収穫体験やアーシングなんかも体験してもらいたいです。その節は参加お待ちしてます。


2つ目は、コミュニティに参加する。鴨川には素晴らしい方やユニークな方が多いので、いろいろなコミュニティに参加したいと思います。山に籠もって仙人になろうとしているわけではなく、コミュニティにも参加したいです。


3つ目は、農的な暮らしに関連した生業を見つけたい。畑で採れた野菜を加工して販売するなど、関連した生業をしていきたいと思っています。

鴨川での生活はまだ半年も経っていないので、これからさらに楽しみたいと思います。

いろいろご案内しますので、是非お越しください☆お待ちしていま〜す。

 

棚橋 健


地方公務員からダウンシフト。現在、千葉県鴨川市の小民家で暮らす。ナマケモノ倶楽部会員。2012年、ナマケモノ倶楽部主催のブータンGNHツアーに参加。辻さんが校長を務める「ゆっくり小学校」の第1期生(2014年)。現在、鴨川・ナマケモノ田んぼファミリーや安房マネーなどのコミュニティに参加しつつ、出来る限り自給自足をめざし畑やプランターで肥料も農薬も使わない方法で野菜を栽培している。また、収穫した野菜の美味しい食べ方なども研究中。趣味は旅行と三線。

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