[new-slothml:330] ほんとうのリーダーのみつけかた

最終更新: 6月17日



こんにちは、矢野宏和です。今回も本の紹介です。


コロナワクチンをめぐる情報について、普段、テレビからしか情報を得ていない私の母。その認識は、あまりに無防備というか、無邪気で、先日、今度ワクチン注射を受けることになった、と元気よく電話で報告してきた。 せめて、あと3か月ぐらい先延ばしにできないかと、私は言う。だが、健康体操の指導を仕事をする母は、行政との連携も必要であり、地域の施設を利用するうえでも、自分がワクチンを受けないわけにはいかないという。大阪に住む病気の姉のお見舞いも、ワクチンを受ければ行けるという。 こうした状況にたいして、あれこれと私は思いめぐらす。他にもいろいろと沸き起こってくる私の感情、記憶。エゴ。それらはいつも私のなかで変化生成を繰り返しながらどう生きるべきかの答えを探そうとする。ただ、私の気分はもう、「だめだこりゃ」である。 自分自身の思考能力、状況対応能力、判断力。何をするかで自分の価値が決まってしまう世の中で今日まで私が生き残っていくために駆使してきた、そういった能力が、もはや何の力にもならない。無力感か。お手上げである。 そんな感じの私にとって、今日ご紹介する「ほんとうのリーダーの見つけ方」(梨木果歩、岩波書店)には、本当に助けられた。同調圧力が激しくなっていく世の中で、自分を見失い、自信を失っていくなかで、それでも何とかしようと、あれこれ考え行動する。そして、その様子を、静かに見つめているもう一人の自分がいる。在る。 梨木さんによれば、その静かに見つめている自分という存在が、自分にとっての本当のリーダーだという。自分自身を見つめるもう一人の自分。そう言われても雲をつかむようでリアリティがない。けれど、実際にやってみると、自分の考えていることにたいして、「ああ、今、ぼくはこう考えている」と客観的に見ることは可能なのだ。 そうやって試行錯誤しながらでも自分を静かに見つめる、もう一人の自分という私にとっての本当のリーダーを培っていったとき、なけなしの能力を駆使して右往左往する私と、本当のリーダーである自分とのコンビネーションが豊かに形成され、生きるという試みを、もう一段階先に進められるのではないか。そう思えたとき、むくむくと、私のなかのワクワクが膨らんでいくのでした。


2021/05/21投稿

矢野宏和

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