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執筆者の写真信一 辻

ローカリゼーションの6月(その4) メノビレッジ


12日にオンラインで行われたローカリゼーションデイJAPANにも、去年に続いて登場してくれた北海道、長沼のメノビレッジのレイモンド・明子夫妻。今回は、そのメノビレッジが今年始めた「はたけでCSA」という取り組みを紹介したい。


最新のパンフレットを見てほしい。そこには、前回パワーポイントで見てもらったキーノートトークでぼくが強調した、ローカリゼーションと土壌を再生させるリジェラティブ農業の組み合わせのことが、見事に表現されていると思う。この二つが組み合わされ、融合されることこそが、気候危機から人類が抜け出すための有効な手立てになるとぼくは考えている。


このパンフレットの最初にあるメノビレッジの紹介文には、最近行われているリジェネラティブ農業のことも書かれているので、そこから読んでみてほしい。次に「はたけでCSA?]では、CSAという言葉が説明されている。英語では普通、CSAはコミュニティ・サポーティッド・アグリカルチャー、つまり、「コミュニティにサポートされ、支援される農業」だとされているが、メノビレッジでは、CSAを「コミュニティ・シェアード・アグリカルチャー=地域で分かち合う農業」と説明する。このことに注目しながら、読み進めてほしい。


またこのパンフの裏の左側には、今農場に戻って働いている三男の賢くんからのメッセージが載っているのもうれしい。ぼくが三月に伺った時には、毎晩のように彼の歌とギターを楽しませてもらった。

 


メノビレッジとは?

 メノビレッジは1995年に札幌のメノナイトキリスト教会の有志によって始められました。長沼まおい山の北端、林と小川に囲まれた清らかな風の吹く土地です。

 水田が3ヘクタール、畑は15ヘクタールあり、30種類ほどの野菜と、在来種をはじめとした小麦・ライ麦、そば、なたねなどを育てている他、40数頭の羊と1頭の肉牛を飼っています。

 草食動物を毎日新しい草地へと移動させて飼うことで、上部分だけ喰まれた草は、再生するために、葉で作られた糖を根の先まで送ります。結果炭素が土壌中にどんどん蓄えられることになり、細分化した根が、空気や水の流れやすい土を創っていくため、耕さず肥料も入れなくても、森の土のように様々ないのちを豊かに育む土となっていきます。




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