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執筆者の写真信一 辻

ありがとう、そしてさようなら、母里さん

みなさん、

ナマケモノ倶楽部の仲間でもあった、母里啓子さんが亡くなられたことを、悲しみとともに、お伝えしなければなりません。

去年、8月23日に、ナマクラのブログに投稿してから、一年以上の月日が経ってしまった。その後も、時々、オンラインで母里さんのお顔を拝見していたのだが、対面でお会いするのは、あれっきりになってしまった。でも、何度も、あのスペースシップみたいな母里さんのお家のことを思い、またうかがって、あのお手製の美味しいコーヒーをいれていただける時のことを思い浮かべた。


次から次へと、思いは募るが、それを文字にするのには時間がかかりそうだ。

とりあえず、訃報と、ご友人の方からの、10月16日のフェイスブックへの投稿を転送させていただく。そしてそのあとに、上記のぼくの投稿を一部だけ・・・


母里さん、ありがとう。そしてさようなら。


辻信一






 

追悼の意味を込めて再度シェアします。

大変残念なことに、母里先生が昨夜出張先の秋田で具合が悪くなり亡くなられたという訃報が入りました

7月と9月のお話会でお会いして、すぐに大好きになりました。

ほっときなさい。

私は勝手にする。

人は治るようにできている。

お話会で何度かおっしゃった言葉が、心に残っています。

公衆衛生や感染症、ワクチンの改良に長年携わっていた母里先生は、体内に不必要なものを入れることを望んでいませんでした。

いつ肉体を離れても良いという覚悟ができてる方でした。

光栄なことに7月には対談をする機会を与えていただき、

緊張のあまり何を話したかほとんど覚えていないのですが、

先生の優しさや悲しみ、そして大きな愛を感じる時間となりました。

享年87歳。

大好きだった祖母と同じ歳で亡くなられました。

祖母を失ったような悲しみです。

来週の茅ヶ崎でのイベントにゲストで来てくださる予定だったのが、叶いませんでした。

もう一度お会いしたかった方。

母里先生の魂は、これからも多くの人の中に生き続けることでしょう。

たくさんの大切なことを伝えていただき、本当にありがとうございました。

心からご冥福をお祈りいたします。


https://www.facebook.com/tomoko.hitomi.927/posts/4232541913542155



 

辻信一ブログ「ぶらぶら雑記帳」より

こわいのはパニックとワクチン待望論

更新日:2020年8月27日


やっと猛暑が一段落した今日、ナマケモノ倶楽部から、動画「こわいのはパニックとワクチン待望論」をお届けする。先月末、異様に長い雨季がやっと終わり、厳しい暑さがやってきたばかりだった。コロナ騒ぎが始まって以来、ずっとお話を伺いたいと思っていた母里啓子さんへのインタビューがやっと実現した。

こうして動画をお届けするまでそれからまた一月以上経ってしまったが、そこでの母里さんのメッセージは古びるどころか、いよいよ、意義深いものになっているように思える。

世界中で対コロナウィルスのワクチン待望論が強まるばかりだ。ワクチン開発の大競争が、莫大な資金を背景に繰り広げられている。各国の権力者は、そこに政権延命の鍵を見出し、メディアも”救世主”の登場を迎えるための舞台をしつらえているかのようだ。

これから、ワクチン懐疑論への風当たりは強まる一方だろう。そんな今だからこそ、ナマケモノ倶楽部は、ワクチン全体主義をナマケたいと思うのだ。先ずは母里さんの言葉に耳を傾けてほしい。そしてそれが、単なるワクチンの是非論を超えた、人間のあり方、社会のあり方についての再考を促す議論であることを感じとっていただきたい。


以下、2009年の朝日新聞の記事「新型インフルワクチン接種は慎重期して」に、ウィルスやワクチンに対する母里さんの基本的な見方が表れている。



新型インフル ワクチン接種は慎重期して 

母里啓子 (元国立公衆衛生院感染症室長)

2009年10月10日 「私の視点」欄

19日から新型インフルエンザワクチンの接種が始まる。国立公衆衛生院や横浜市保健所で、予防接種に関わってきた立場から先月、新型インフルエンザ市民対策会議を立ち上げ、接種に慎重を期すよう、厚生労働省に求めた。

疫学者から見ればインフルエンザワクチンは、予防接種の中で最も効かないものの一つだ。インフルエンザウィルスは喉や鼻の粘膜膜につき、そこで増殖する。一方、ワクチンは注射によって、血液中にウィルスの抗体を作る。喉や鼻の粘膜表面に抗体ができるわけではないので、感染防止効果はない。

重症化を防ぐかどうかについても、大規模な疫学調査はこれまで行われていない。グループ内で接種者と非接種者の重症度を比べた論文は複数あるが、結論はまちまちだ。・・・(略)

インフルエンザウィルスは猛スピードで変異する。同じ形でも流行開始時と半年後では全く違う株になっている可能性が高い。ワクチンで初期のウィルスの血中抗体価が上がったとしても、変異したウィルスが喉や鼻に付けば、感染や発症は避けられない。

以上の原理は新型インフルエンザにも同じように当てはまる。健康な人ならば、新型インフルエンザにかかっても、死ぬことはまずない。かえって強力な免疫ができる。・・・(略)

効果が証明されていないにもかかわらず、重い副反応が出やすい妊婦や幼児にまでワクチンを勧める厚労省の方針に、危機感を覚える。かつて社会防衛のために、健康な学童にまで強制摂種し、多くの副反応被害を出した愚を繰り返してはならない。・・・(略)

7千万人への接種は、大規模な人体実験に等しい。摂種対象が広がれば、それだけ副反応の被害者は増える。・・・(略)


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